【突然の団体交渉!】知らない合同労組からの団体交渉要求された時の対応は?
最終更新日:2024.10.24
目次
問題の事象
「〇☓合同労組」という知らない団体から団体交渉の要求がありました。
会社はこれに応じる必要があるのでしょうか。
また、会社内に労働組合が存在する場合と存在しない場合で、対応に違いはありますか。
解説(基本的な考え方)
会社に労働組合がない場合、または会社内の労働組合でない別の組合から、突如「労働組合加入通知書」と「団体交渉申入書」が送付されることがあります。
これらの文書が届いたとき、特に団体交渉に慣れていない会社は、どのように対応すべきか戸惑うことがあります。
ここで言う「合同労組」とは、会社外部の、複数の会社の労働者によって構成される労働組合のことを指します。
この回答では、合同労組に特有の問題について説明します。
合同労組(別名:ユニオン)とは
中央労働委員会によれば、この種の労働組合は地域に根ざし、複数の企業にまたがって労働者を組織します。
この組合の独特な特性には、
が含まれます。
また、すでに存在する外部組織への参加形式を採っているため、団体交渉は組合員ではなく、その外部組織のメンバーが代表して行います。
解雇や雇止めの直後にこのような組合へ加入する事例も頻繁に見られます。
法的な認識として、合同労組が労働組合法に基づく労働組合として適格であるかに関しては意見が分かれることもありますが、
合同労組と企業内組合との違いとは
合同労組と企業内組合との主な違いは、対象とする問題の性質にあります。
企業内組合の場合
通常、労使間の集団的な問題に焦点を当て、団体交渉を通じてこれらを処理します。
多くの合同労組の場合
特定の組合員が直面する個別の労務問題、例えば不当な解雇、賃金差別、不当な降格や配転などを主に扱います。
その結果、合同労組の活動は、
ことが多いです。
また、合同労組の組合員は必ずしも一人だけとは限らず、
こともあります。
このような多様な背景を持つ組合員の集合体は、組合活動の同質性を前提としており、これが団体交渉をより効率的に進めることを可能にします。
労働組合法に基づく労働組合としての地位を有する以上、団体交渉の事項が労働条件に直接関連しない場合(例えば政治的なキャンペーンに関する署名要求など)を除き、
合同労組から団体交渉を申し入れられた場合、どのように対応すべきか
合同労組との団体交渉の特徴について
合同労組は企業内組合と異なり、過去の継続的な関係を基にした信頼関係を前提としていません。
そのため、個々の労使問題を扱う際、労働者からの委任を受けた代理人のように行動することが多いです。
また、合同労組も労働組合法に基づいてさまざまな法的保護を享受しており、団体交渉の申し入れを受けた企業にとっては対応が難しいことがあります。
更に、
このような要求を拒否したからといって、直ちに不当労働行為とはならないものの、
このような状況に対処するためにの万能の解決策を見つけることは困難です。
そのため、
が非常に重要です。
会社に労働組合がある場合とない場合の違い
会社内に企業内組合が存在する場合でも存在しない場合でも、基本的な団体交渉への対応には違いはありません。
ただ、
があるため、適切ではありません。
労働組合が存在しない場合
特に合同労組との初めての交渉では、交渉の基本的なルールを明確に設定することが重要です。
これには、事前の協議を通じて団体交渉の場所、参加人数、議題などを決定することが含まれます。
ただし、
が求められます。
このようにして、
となります。
合同労組問題について事前に対策する方法とは
合同労組が会社の労使関係に関わる場合、
があります。
また、組合員が会社に就業している限り、その会社内に合同労組の支部が形成されるため、継続的な対応が必要になることもあります。
対策方法
が考えられます。
特に企業内組合が既に存在する場合は、
が望ましいです。
ただし、特に中小企業ではこれが実際には困難であることも多く、
そのため、
が重要です。
最終的には、
が、会社にとって必要不可欠です。