真に必要とする 人材基準の策定
人材ミスマッチによる離職率の改善
当社は、一般企業に対して、コピー機やFAXなどの事務用機器や、ソフトウェアの販売・導入、電話回線等の工事を行っております。
分社化以来、売上利益ともに順調に伸びてきましたが、事務機器が手軽になりつつある中、現在は、頭打ちもしくは、売上が下降傾向にあります。
単なる御用聞き営業ではなく、顧客のニーズを把握し、提案できる人材を求めております。
1.サービスを導入した背景
さかえ経営のコンサルティングとしての実績や、問題・課題アプローチに共感しました。
HR-PROGに関しては、直近で、予期せぬ、時間外労働の支払い命令が下りたこともあり、施策・アクション展開ができる診断という言葉に引かれました。
勿論、弊社の求める人材を明確にして頂き、今後の対応策を打ち出せることが最大の要因です。
2.従業員に対する取り組ませ方
一次面接通過(二次面接は最終面接)後に、筆記テストと一緒に受検させました。
名目としては、「コンピテンシー診断」ということで、配置やキャリアパスに活用すると告げました。
また、PC上ではなく、紙ベースで行いました。
採用前ということもあり、受検者も、さほど抵抗がなく取り組んでいただいたかと思います。
3.レポート結果の分析事例
レポート結果は、衝撃的でした。
多くの人が、専門家タイプだったのです。
専門家タイプは、一人で、高度なことを黙々と行うような人材を指します。
当社の希望している人材とは、全く異なる結果でした。
(1) リーダータイプ ・・・ 20.8%
(2) 調整役タイプ ・・・ 3.4%
(3) 専門家タイプ ・・・ 73.5%
(4) 芸術家タイプ ・・・ 2.3%
原因としては、まず、技術知識や技術力などが必要な職種ということもあり、
所謂「勉強をする」ようなタイプを一次面接で合格にしていることが推察されます。
その結果、所謂「社交的な人材」は、ややすると「軽く」映る傾向もあり、ほとんど採用してきませんでした。
単なる作業員ではなく、顧客から「問題・課題」を聞きだし、最適なソリューションを提供できる、コンサルタントのような人材を求めているにも関わらず、
採用基準は全く変わっていなかったことを痛感しました。
4.施策の決定のプロセス事例
HR-PROGにより、採用基準の見直しを行いました。
知識は後から「ついてくる」と割り切り、最優先は「協調性」、その次に「論理性」を重要視しました。
それに伴い、教育カリキュラム等の既存制度の見直しも行いました。
これまで個別の基準で面接の採否を行ってきましたが、質問リストを作成すると同時に、チェック項目に該当するような質問をするように変更しました。
また、既存社員に対しても、提案型営業ができるように、外資系コンサルティング経験者の管理職を一人採用し、
人材を選抜し、その人材に対して、OFFJT・ONJTなど積極的に行いました。
評価制度においても、提案するプロセスを重要視するようにした他、論理性や協調性の行動を評価項目に入れ、
毎月、進捗状況を追うことができるような運用を目指しました。
5.今後の流れ
HR-PROG診断を受けて、本当に良かったと思います。
採用人数こそ、少し減りましたが、3年後の離職率はほぼ、ゼロにすることができました。
業績の下降も一定程度、食い止めることができまた。
HR-PROGの狙いは、人材の活性化・最大限活用ということが、非常によく分かりました。
今後は、研修や教育プログラムの抜本的見直しと、提案型営業力を活かして、新規ビジネスを展開する予定です。