HR-PROG、管理職のレベルアップによる組織活性化
管理職のスキル不足によるモチベーションの改善
当社は自動車・電気機器部品のプレスや溶接、半導体などの組み立て等の事業を行っています。
売上利益ともに順調に伸びているが、今後頭打ちが予想されていました。そのような状況下で、
成果主義の人事制度を導入したがうまく機能せず、離職率が大幅に悪化していました。
その原因は管理職のスキル不足だと考えていました。
1.サービスを導入した背景
360度評価やダイバーシティなど従業員よりの診断ツールが多い中で、取り組み姿勢とコンピテンシー診断を掛け合わせることで、
採用時や評価などに活かすことができたからです。
また、結果として、人材の選択と集中ができることに魅力を感じました。
また、「アクションまで立案できる」診断ということも、他にはなかったサービスであり、面白いと感じました。
2.従業員に対する取り組ませ方
経営陣と主幹部署である経営企画室は、HR-PROGの主旨を理解していましたが、
他の従業員に対しては、人員配置のための補助資料ということで、行動特性のみを伝えて行いました。
幸い大きな混乱もなく、スムーズに進めることができたと思います。
提案時に受けた、人事施策を打つための参考資料ということを強調したことが大きかったと思います。
3.レポート結果の分析事例
レポート結果は、ある意味想像通りのものでした。
管理職向きの従業員がほとんどいないばかりか、協調性のある従業員もあまりいませんでした。
どちらかというと、専門化タイプが非常に多かったです。4象限ごとの分布は下記の通りです。
(1) リーダータイプ ・・・ 10.8%
(2) 調整役タイプ ・・・ 14.0%
(3) 専門家タイプ ・・・ 69.9%
(4) 芸術家タイプ ・・・ 5.3%
診断結果としては、専門家タイプには、協調性を発揮させることで、多くの人材が優秀な管理者になることができ、
その為の施策としては、経営理念や事業計画を用いた経営との一体化をあげていました。
確かにその通りですが、既にできていると思っていたため、その診断結果は衝撃的でした。
しかしながら思い当たる節も多々あり、早急に着手することにしました。
また、芸術家タイプの人材に対しては、仕事面・生活面の満足度も低いため、早急に何とかしなければならず、労務管理の徹底が示唆されていました。
4.施策の決定のプロセス事例
HR-PROGにより多くの施策が出されましたが、会社全体・部署全体のサマリを分析したところ、
従業員(特に管理職層)の経営理念や事業計画に対する無関心さに着目しました。
また、当社の理想の管理職の行動モデルを構築し、現在の管理職また、その素養がある者に対しては、積極的に登用しました。
また、幹部候補生であったとしても、診断結果があまりにも芳しくない人材に対しては、事務作業や製造現場等の単純作業に配置転換を行いました。
5.今後の流れ
ご提案時に受けた、HR-PROGはブラック社員診断という位置づけですが、本当の狙いは、人材の活性化・最大限活用ということが、非常によく分かりました。
現在のところ、労務管理も適切に行っているため、万が一の訴訟のリスクはあるものの、過度に恐れない人材活用ができていると自負することができました。
今後は、実態と合わなくなってきた成果主義の人事制度の再改定に着手する予定です。