社員旅行を行かないとクビ?会社の行事は参加を強制していいのか?
最終更新日:2024.10.24
目次
年1回の社員旅行を新入社員に拒否された
当社では、毎年、10月に社員旅行をしています。
しかし、その時に入社した新入社員から拒否されてしまいました。
できれば全員参加が実現できればと思っています。どのような対処をすれば良いでしょうか。
行事の目的が、業務に関係するか否かの判断が必要
会社が主催する行事には、業務命令による場合(就業時間内におこなわれる場合、あるいは時間外労働としておこなわれる場合)と、そうでない場合(自由参加)とがあります。
そのため会社が主催する以上は、事前に対象となる社員に対し、日時・場所のみならず、行事の目的および内容、そして参加が自由か否かを連絡すべきです。
社員側から見て自分が参加対象かどうかを判断できなければ、業務命令が及ぶ範囲も不明確になってしまいます。
この社員旅行が業務の一環であり、それに対する賃金が支給されるのであれば、参加を強制することはできます。
しかし一方で、昨今、風潮が変化していることもあり、内容が業務と全く関係がない場合には、拒否が妥当だと判断されることが推察されるため、教育・研修等を兼ねた方が適切であると考えています。
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各々の判断に任せると、人によって大きく認識がずれる可能性が
必要以上に勝手な判断を受け入れられると会社としての一体感が失われるばかりか、それぞれの業務の遂行、社内のモチベーションが低下する恐れがあります。
また就業中にも協調性が不足し、会社内の職場秩序、業績の円滑を欠くような事象が生じる場合もあります。
強制参加の場合は「業務の一環であること」を明確にする
自由参加の場合、業務違反を問えず、社員の義務でもないので、不出席を理由に何等かの対処をするのは困難です。
したがって社員旅行が業務の一環であり、それに対する賃金が支払われるという前提で、社内の業務・教育等における位置づけを明確にすることが必要だと考えられます。
もちろん、参加している時間は賃金の支払い対象であること、勤務時間外であれば割増賃金の支払い、勤務時間その日が休日である場合は、振替休日等の取得が同月内に取得できるようにする必要があります。
親睦・研修など、社員旅行の必要性を理解させる事が必要
社員旅行の必要を十分に理解してもらう必要があります。単なる親睦でも理由にはなりますが、昨今の社会情勢の変化も踏まえて、教育・研修等の側面の考慮、さらには、代替手段の検討もした方が良いかもしれません。
こういった行事の不参加が、多くの場合、会社の業務、秩序に対して与える影響は明確な形として表れることはないと思われます。
当人にやむを得ない事由があるかも重要な要素ですので、欠席理由の確認をすることで、今後の社内行事のあり方や社内でのコミュニケーションが円滑に進むのではないでしょうか。
人材マネジメント上のポイント
会社と従業員とのコミュニケーションの取り方は、ここ数年で大きく変わっています。
会社と個人の関係や家族ではなく、業務・労務の提供を行い、報酬を得る場に変化しています。
しかし、一方では、全社員が和気あいあいと業務を行っている会社もあります。
これらの傾向は、ある程度、恣意的に作ることは可能ですが、その前に、社員全員一丸になってと組むということは、換言すると個々人の結果に対してはあまり差を設けないということにもつながる可能性があります。
一方、個人主義をベースにすると一体感がなくなってしまいます。
どのような組織風土にしたいのかという方向性を考え、その方向性に沿った人材の採用が不可欠になると考えています。
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